よくある質問 faq
歯の色を白くするには
白い美しい歯にしたいという気持ちは、今、ますます広まってきています。
歯の色が変わる原因、歯を白くしたい理由にはこんなものがあります。
1)歯に、色の原因になるものが沈着している。
2)歯髄(いわゆる神経)が壊死して、その色が透けて見える
3)歯が歯茎の中で作られる時に何かの原因で歯の色が変わった
または、もともとの歯の色の黄色みが濃い
4)以前に入れた白い人工の歯の色が変わってしまった
5)奥歯の金属の冠の色を白くしたい
6)白いものを詰めたのに色が変わってしまった
変色の原因や、白い歯にしたい理由によって治療の方法は異なります。
原因別に、治療方法のご説明をします。
1)色素沈着
何かが歯についているために歯の色が変わっている時には元の色に戻すことです。
1.自分で綺麗にする
毎日の手入れである程度白い歯を手に入れることができます。
いろんな白い歯にするための歯磨剤がでていますので、ためしてみられてはいかがでしょうか?ただし、乱暴な使い方をすると、歯がすり減ってしまう事もあります。十分注意して下さい。
2.プロの技術で綺麗にする
毎日の手入れを頑張っていても、行き届かない所はでてきます。年に一、二回の歯科医院でのお手入れで、隅々までぴかぴかにすることができます。歯科医院には様々な器具、材料が揃っていますし、歯科衛生士は歯を美しい状態に戻すためのテクニックを身に付けたプロフェッショナルです。どうぞ、かかりつけの歯科医院で御相談下さい。
ただ、残念ながら、美しくするための歯冠研摩は保険の対象外となります。
2)歯髄壊死
神経が壊死している時、その色が、ちょうど青あざのように青黒く透けて見えます。そのようが場合は、まず根の治療が必要となる場合があります。
1.冠を被せて治す
必要に応じて神経の治療を行い、冠を被せることで、白い歯に治す方法です。
虫歯などが原因となっており、歯があまり残っていない時に行われます。比較的多く行われる方法です。
2.歯の中から白くする
神経を取った後に中から漂白して白くする方法です。
歯をぶつけた後しばらくしていつの間にか神経が壊死し、気が付いたら歯が青黒く変色している事があります。このような場合は、歯がほとんど残っている事が多いので、削って被せる事はせずに中から白くする事があります。
この方法で直せる歯は限られています。
3)もともとの歯の色
テトラサイクリン症などによる変色や、何らかの理由で歯が作られる過程で変色が起こることがあります。
また、異常ではないのですが、最近は歯の色が黄色みが強いので、より白い歯にしたいと言う方もいらっしゃいます。
1.ラミネートベニア
歯の作られる過程で、歯そのものの色が変わっている場合には表面をいくら磨いても白い歯にはなりません。しかし、虫歯などが原因ではありませんので、歯を大きく削る必要はありません。
表面を一層削って、その部分を白い歯の形に作られた薄いセラミックスで覆うことで白い歯を手に入れることができます。
保険外治療です。
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ラミネートベニア治療
2.漂白
磨くのではなく、歯の表面を漂白する方法があります。
薬剤を歯の表面に作用させて少しずつ色を白くしていきます。
ラミネートベニアの様にすぐ白い歯になるわけではありませんが、歯を削ることに抵抗がある人には、適しています。
・歯科医院で行う方法(オフィスホワイトニング)
・自宅で少しずつ行う方法(ホームホワイトニング)
の二つがあります。
残念ながら、この二つの治療法はどちらも保険診療の適応にはなりません。
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4)以前に入れた人工の歯の色の変色
白い歯に治した冠の色が変わってしまうことが有ります。
残念ですが、冠を入れ直す以外には白さを戻すことは難しいでしょう。
白い歯にするための冠は材料によって大きく二つに分けられます。
1.合成樹脂を用いて作られた補綴物(冠)
レジン前装冠・硬質レジンジャケット冠・レジンジャケット冠など
主として保険診療で用いられる合成樹脂を用いた冠は、次第に樹脂が様々な色素に染まって変色してしまう事が多く見られます。このような冠はまた変色を生じる可能性があります。
2.陶材を用いて作られた補綴物(冠)
セラミッククラウン・メタルボンドクラウンなど変色の少ない陶材を用いた冠は、丈夫でもあり、天然歯に近い自然な色調を長く保つことが可能です。但し、残念ながら保険給付の対象とはなりません。
どちらがいい、とは一概には言えませんが、 治療費等についてもよく歯科医院で確認の上、治療法を選択されるとよろしいでしょう。
5)奥歯の金属の冠の色を白くしたい
金属の冠を被せていた奥歯を白い歯にするにはどうしたらいいのでしょう?
4)の項で説明した、陶材を用いて作られた補綴物(冠)セラミッククラウン・メタルボンドクラウンなどで直す事になります。
金属の冠を被せていた奥歯を白い歯にすることは、原則として保険給付の対象外です。笑った時に銀歯が見えるのが気になる場合などは保険外の白い冠を選択されることになります。
ただし、白くするためには有る程度冠の厚みが必要です。あまり薄いとセラミックスが割れやすくなります。
歯の噛み合わせの状態によっては、白い冠をいれるのが難しいこともあります。
6)詰めた白いものの変色
詰めて白い歯にしたのに、いつの間にか黄ばんでいるのに気付く事があります。
合成樹脂や白いセメントを詰めて虫歯の穴の後を白い歯にしたのに、いつの間にか変色したしまったらどうしたらいいでしょう。
1.つめ直しをする
残念ですが、詰め直してもらいましょう。
白い歯にするために合成樹脂やセメントで詰めた場合、往々にして時間が立つと変色が起こってきます。材料の改良で段々長い時間変色せずに保たれるようにはなっていますが、一度変わった色は、詰め直しをしなければ白くはならないと思われます。
また、変色と同時に材料の劣化が起きている可能性もありますし、歯の間から虫歯ができているのが透けて見えている事もあります。
2.セラミックインレー
奥歯の白い詰め物の変色を防ぐ方法としてはセラミックインレーと呼ばれる陶材の詰め物をする方法がありますが、これも残念ながら保険の対象とはなりません。
最近は、より破折しにくいハイブリッドセラミックスと言うセラミックスと合成樹脂のよいところを合わせた材料もあります。
このように、白い歯にするためにはその原因や動機によって様々な方法があります。残念ながら審美的な欲求にこたえるための治療は多くの場合保険給付の対象外です。治療法や金額について良く説明してもらい、メリットでメリットをよく考えて、治療の方法を選択して下さい。